夏至前夜。
あまりにも気持ちのいい風が吹いている。
ほぼ屋外のお風呂に入る気持ちよさを知ってしまった今、夏が終わるまでは屋内のお風呂に戻れそうにない。
今朝は早くから洗濯をし、朝食をとり、仕事に行くまでの間、心を落ち着ける時間を過した。降りてきたメッセージを小さな紙に丁寧に書き、巻き物のようにくるくると丸めた。
それは、とても静かで穏やかな時間だった。
まだ22時前だ。このまま布団に入っても朝まで眠り続けることは難しいだろう。風に吹かれに夜の散歩に行く。
散歩道で夜空を仰ぐ。
またあの透明な青空の夜だ。吸い込まれそうに透き通る空の果てには、どんな世界が広がっているのだろう。もしも、今日まで生きたすべての記憶が消えてしまうとして、あの空の向こうを目指して飛んでみたい気持ちが自分の胸の内に一雫はあることを、感じながら明日を迎えたい。
一点を目指して