朱里日記

❁小さな自叙伝からはじまる魂の冒険記❁

初稽古

今日は、今年初の日舞の稽古日だった。


発表会が終わり、新たな演目を習い始めた。

これまで習ったものは、何れも扇子を使ったのだが、今回は手ぬぐいを使う。

小道具の扱いは難しい。振りもまだ朧気にしか体に馴染んでない上に、初めて使う手ぬぐいに苦戦を強いられ、先生からは『そっちじゃなくて、こっち!』『だから、反対だって!』などの激が飛んでくる。

やばいと思えば思うほど、ふたつにひとつの選択肢しかないにも関わらず、面白いほど頭は逆の動きを選び、チグハグになってゆく。

もはや、お手上げ状態。

遂には先生が黒子のようにわたしの体の後ろにぴったりついて、体を持ち上げて強制的に体で覚えさせられる事態に。

一度体が動きをわかってしまえば、なんてことはないのだが、言葉で説明されても理解が追いつかない。なんでもそうだろうけど、確かな動きの裏付けとなる練習を重ねなきゃ、身につかないことを痛感した。

仕事を始めたことを言い訳に、練習をサボった結果がこれだ。しっかり反省して練習を重ねたい。


道場は今日で5連勤目。

明日もだから、6連勤。体こそ強制的なリハビリに若干弱音を吐きつつあるが、付きっきりで教えて下さるKさんの負担を思えば、わたしの辛さなど全く大したことない。寧ろ、働けることの喜び、しあわせに値する充実した日々だ。

新しいことを覚えることは新鮮で楽しい。3日後には師匠のテストを受けねばならないため、気合いを入れて着いていかねば、殺られる。とにかく、まだ死ぬわけにはいかない。

志半ばで力尽きるわけにはいかないのだ。


というわけで、これから今日のおさらいをして、就寝致します。


明日、1/11は今年初、蟹座で月食満月。

何やら天体の配置もすごいことになっているらしく、とにかく強大なパワーの日となる模様。

……なのだが、敢えて、実はわたしは以前から14番目の月がいちばん好きなのだ。

満月の一日前、つまり今日の月。

なぜか、満月当日の月より身近に感じられ、いちばん自分にとってストレートに月の魅力を感じられる。

ユーミンの14番目の月も大好きな曲だ。ハッピーの少し手前がいちばんときめくという、恋愛の魔法使い、ユーミンらしい楽曲。お稽古の帰り道、暗い夜道を14番目の月を見上げながら『あ〜、恋したいなぁ〜』

なんて思ったりした。


果たして、そんな思いは月へと届いただろうか。


明るい一年のはじまりのとき。




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14番目の月