朱里日記

❁小さな自叙伝からはじまる魂の冒険記❁

働く

人が動くと書いて、はたらくと読む。

文字通りのはたらきをした。いわゆる立ち仕事。ひたすら布を畳んで、袋に詰める作業。


嫌いじゃない。


数を重ねる内に、畳む精度もスピードも増す。いかに効率よく、なおかつ綺麗にほどよい早さ(早すぎてはダメ)で、できるかを考えながら作業した。


わたしは昔から布の類をきっちり畳むのが苦手だった。ドアもピシっと閉めるのが苦手。なんでもキチッとやるのがなんか好かない。だが、矛盾するようだが、人がきっちりしてくれることには妙に安心を覚える。きちんとしてあることは、素直に気持ちがいいし、整理整頓されたものは目にも清々しい。

自分が好まないからと言って、相手に同じを求めるわけではない。相手がきっちりしているからといって、自分もきっちりしようとは思わない。なぜだろうか。うまく説明はできない。


今日は仕事ということもあり、袋のサイズにピタっと合うように、きっちりと綺麗に折り畳んだ布を袋へ詰めた。どんどんできてゆく。気がつくと、ダンボールにいっぱいになるほどに大量生産できていた。非常にいい気分。軽く300枚くらい畳んだんじゃなかろうか。数えながらやっていたら、ちょっと途中しんどくなった気もしなくもないが、数えていた訳では無いので、あくまでも、気づいたら凄い成果を出していた感じ。

今まで経験のないことであったが、なんとか、このような仕事でさえ、自分にしかできないものにしたく、布に真正面からぶつかっていった。気合いを込めて折り畳む。自己満だが、いい仕事ができたと思う。人生、どこからでも学ぶ姿勢で生きていたい。

休憩中、穏やかな優しい雰囲気の方とお話しができ、心が和んだ。帰り際、そのことを伝えると、相手も『わたしもです。』と言ってくださる。嬉しくなる。


今日は気持ちの良い疲れを感じられたことに感謝し、眠りにつきたい。


夜空に浮かぶ半月の光を浴びて。



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朝  ハーブガーデン