朱里日記

❁小さな自叙伝からはじまる魂の冒険記❁

奇跡✨

 

 

 

今日は、このブログでも最近お馴染みのカンパニーの象徴的存在である、S氏の書籍初出版記念ライブだった。

 

わたしは、発売日である昨日の朝、彼の本を手にするため、自ら本屋へと走った。

 

これまでの人生のなかで、発売日に走って本屋に買いに行くほど、前のめりに欲しいと思う本との出会いはなかったため、それだけで、なんだか嬉しくて、非常にありがたい気持ちになった。

 

指先ひとつで欲しいものが手に入るこの時代に、あえて、店頭で自分の目で探し、自分の手に取る。その行為自体に、特別感があり、人間らしさを実感する。

 

なにより、ワクワクドキドキをプレゼントしてもらっているようで、不思議な感想だが、そのお礼に本を買わせていただいているような、そんな気持ちにすらなった。

こんなこと、なかなか体験しようと思ってできるもんじゃない。

それくらい、その本には唯一無二の魅力があったのだ。

では、その魅力とはなにか?

それは、著者であるS氏の人間としての魅力である。

 

ただ生きていることに挑戦して生きている姿からは、言葉を超えた説得力がある。

以前、こんな例えをしたことがある。

素晴らしい食材を使って、一流のシェフが調理した料理がどんなに美味しかろうと、そのシェフという人を知らない(関わりがない)場合、もう一度食べたい!とは、なかなか思わないだろう。

お母さんが作るごはんを毎日食べても飽きないのは、お母さんを知っているからだ。

 

なんとなくS氏は、ここで言うところの、お母さんのような存在なのだ。

 

総アクセス数1300万を超える伝説のブログ(今回書籍化された)を読んで、実の両親からさえ得られなかった、ただ生きていることを許されている気持ちになれた人は数知れず。

姿を見せずとも、確かにその存在を彼を通して感じてきた。

 

救われる命がここにある。自分がただ生きているだけで、救える命がある。それは、何者でもない自分が生きていくことの希望に繋がる。そんなことを想う。

 

あ、熱が入ってしまった。

 

実は、わたしが今日記事にしたいこととは、ある奇跡の出来事についてなのである。

 

**

 

S氏の出版記念ライブが終わり、わたしは今日集った3人と一緒に井の頭公園へと行った。

 

3人とは、

スナック朱里のチーママをしてくれたHる。

RIPに越してきたばかりのH美さん。

名古屋から来ていたMちゃん。

だ。

 

公園でごはんを食べながら、いろんな話をした。HるもH美さんも、自分の頭で考え、自分の言葉で話す人で、話していてとても楽しい。

Mちゃんは今ちょうど、これまでの生き方を変えたいと思っているところだったようで、みんなそれぞれの視点で、''こんな風に生きてきた''という話をしたら、Mちゃんは、『すごく参考になります。』と言いながら私たちの話しを興味深く聞いてくれた。

 

いい感じに話しが盛り上がってた頃、Mちゃんが今日誕生日だということを知り、わたしたちは『それじゃあ、なにか誕生日プレゼントを買ってあげるよ!』と、とても自然な流れでそういうことになった。

 

駅から井の頭公園へと続くメインストリートのお店を物色し、時折『遠慮しないで、欲しいもの言いなよ!誕生日なんだから!』と、色々な罪悪感を抱きながら生きてきたMちゃんが、''欲しい!''を言えるようにと、励ますカタチで背中を押した。

 

最後に、公園へ向かう時にチラっと視界に入った、''なんとなくいい感じだなぁ〜''と思っていた雑貨屋兼洋服屋さんにMちゃんを誘った。

 

そこで、Mちゃんはついに、自分が''欲しい!''と思う洋服(ワンピース)と出会い、3色色違いすべてを試着することになり、わたしたちと、明るくノリがいい感じの店員さんのひとりが、お喋りしながら試着室の前で見守ることになった。

 

-以下会話-

 

『今日は公園にいらしたんですか?』

 

『いや、実はライブに行ってたんです。バンドなんですけど、そのメンバーの書籍出版記念ライブで。』

 

『???バンドで、本出してるんですか』

 

『お姉さん、S氏をご存知ありませんか?いばや通信ていう伝説のブログがあるんですけど、そのブログが本になったんです。』

 

『…知らなかったです。そのSさん、テレビ出たりするんですか?』

 

『Sさんは、天邪鬼でひねくれてるところがあるんで、今まできた数々の出版の誘いも、テレビ出演のオファーも、業界の人の''出させてやる感''が気に入らず、ことごとく断り続けてきたんですが、ついに、素晴らしい編集者の方に出会って、今回出版に至ったんですよ。』

 

『へぇー、今どきの人だったら、すぐ本出したり、テレビ出たりしそうなのに、Sさん凄いですね。ちなみに、どんなこと書かれてるんですか?』

 

『気になります?

本を読んでいただければ全てがわかります。』

 

『え?なんか〇〇もらってます?笑笑』

 

『笑笑』

 

ここで、わたしたちの会話を聞いていたH美さんが、自分で本屋さんで買ってきていたS氏の本を『よろしければ読んでみてください。いま、読んで欲しいと思ったから。』と、店員さんに差し出したのだ。

 

店員さんが『え?ほんとに?(本をパラパラめくりながら)この、紙の色が違うところからして、なんかヤバいじゃないですか?!』

と言ったので、またすかさずわたしが『編集者さんがさっき言ってたんですけど、白の紙だと、S氏の言葉の強さに紙が負けるから色の紙を使ったらしいんです!』と、めちゃくちゃドヤ顔で言い放つ。

『(ビックリ顔)笑。ありがとうございます!必ず読みます!なんかいい事ありそうな気がする。そして、読んだら次の人に回しますね。』と。

 

そして、本を差し出したH美さんは『やったー!今日は本屋さんになれた!』と言って、とっても嬉しそうに笑った。

わたしはその笑顔を見て『H美さんにはわたしが本をプレゼントするね!』と、当たり前に言葉が出ていた。

 

そして、Mちゃんも無事に服を選び終え、そのまま選んだ服を着て店を出た。

何年かぶりに誕生日に自分に洋服をプレゼントできたことで、キラキラした笑顔になったMちゃんに、花柄のワンピースはお誂え向きだった。まるで、彼女自身がお花のように咲いたようだった。

 

しあわせの循環

笑顔の力

人と人が出会うと起きる奇跡

 

わたしたちは嬉しさに包まれて駅へと向かった。

 

わたしはH美さんへプレゼントする1冊は、S氏から購入したく、もういないだろうと思いながらも、ひとり、ライブハウスへと戻ってみることにした。

すると、なんと、なんと、メンバーご一行が前から歩いてくるではないか!!!

タイミングが過ぎる。

わたしは興奮ぎみに『まだ本はありますか?』とS氏に確認した。S氏はよくわからないまま『1冊あります。』と答えた。

 

1冊?!

最後の1冊?!

 

わたしは是が非でもその1冊をH美さんのためにゲットしたく、プレゼンのつもりでさっき起きた出来事の経緯を、説明下手な自分を忘れる気概で巻きで話した。

熱意だけはどうしても伝えたかった。

 

案の定、説明下手は隠せず、S氏はしびれを切らして『どうしたらいいの?』と言ってきたので、『欲しいです!』と正直に言った。

『じゃあ、どうぞ。』と、最後の1冊を差し出してくれたのだ。

しかも、しかも、『そういうことならお金はいいです。』と言って、まさかの、プレゼントをするつもりの本をプレゼントしてもらうという奇跡まで循環してしまった。

 

ジーザス!なんと美しい星にわたしは生まれたのでしょうか!

 

しかし、わたしは今朝、昨夜のS氏のブログを読みさらに驚愕することとなった。

それは、このわたしたちに起きた素敵奇跡体験に似た出来事が、ライブハウスで、他の人たちの身にも起きていたようなのだ。

 

これって、S氏が常に自分の心のままに生きる姿勢を貫いてきたことによる賜物に思えた。

 

既存のルールを無視して余白をつくると、そこには奇跡が舞い込む。想像もしなかったような不思議な出来事が起こる。

 

わたしが4年前、自分が本当に生きたいと望んだ世界には、彼のような人がいた。

それは、自分の人生の選択が正しいか、間違っているか、その境界線を溶かす〝どうなるかわからない面白さ〟を実感させてくれる、生きていくことへの最大限の肯定となった。

 

彼らのバンドもコアな部分は変わらずに、日々変容しつづけていて、昨日も、バンドメンバーひとりひとりが本当に眩しくて、カッコよくて、同じ場にいられることを誇りに思った。観客の人たちも、とっても楽しそうに笑って踊っていて、それが見れたこともわたしは嬉しくてたまらなかった。

 

わたしは、こんなに素敵な人たちと出会えた自分は超絶ラッキーだと思っている。

 

ラッキー星出身(※過去記事ソウルメイト参照)をこれからは大々的に公言していきたいと思う。

 

素晴らしい春の一日に言葉の花束を贈る💐

 

 

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2020.3.22  晴天良日