朱里日記

❁小さな自叙伝からはじまる魂の冒険記❁

前兆

早朝から、なにかが動き出す予感に溢れている。


とりあえず、音楽を流す。

動く。

動くが、体感に心と身体が追いついていない。

体感が先にきている。


昨夜、魂友(たまとも)から、風が擦れて笛のような音がずっとしている、と連絡がくる。


おそらく、今わたしが感じているこの感覚の、前触れ、前兆と通ずる現象のような気がした。


お昼からの仲間の踊りの前に、明治神宮を参拝。秘密の場所で、空を仰ぎ大の字になって

寝転ぶ。深い呼吸をした。


代々木公園は賑わっており、Тシャツでも過ごせるほど暖かく気持ちがよい。


Hの歌を聴く。

一瞬で世界が変わる。

あの一瞬が好きだ。


彼女に突き動かされる理由は、有無も言わせず、自分の世界(というより自分そのもの)へと引き込ませる魅惑的引力にあると思う。

憑依とまではいかないが、自分のなかにあるなんらかの要素が、彼女のなかにあるなにかと共鳴し、発露する。

そして、その発露したものを彼女の歌や踊りを通して自覚し、愕然とするのだ。


『…確かにそれはわたしにもあったじゃないか。』と。


わたしが惹かれる人物とは、どこまでもその人そのものでありながら、誰でもない人だ。

包み隠すことなく、己を前へ出しきると、確かに自分であるのに、誰でもなくなる。演じているようには見えないし、思えない。

わたしの尊敬するAさんも、そういう人だった。わたしはいつも、彼の一挙手一投足から目が離せなかった。それは、どの瞬間に、相手と自分が共鳴するのかを、逃したくなかったからかもしれない。

Aさんは料理人だったので、彼が作った料理を見て、わたしは自分にも確かにある何かを感じ取っていた。


Hと一緒にほぼ即興で演劇と歌をうたわれたYさんは、まさに、わたしが感じたことを実際に体を使ってHと交流しているように感じられた。

HによってYさんの明るくしあわせな心が引き出されているように、いくつかのシーンをキリトるならば、私の目には映った。

ご本人も『楽しかった!』と、笑顔で仰られていたので、きっと、わたしの感想に、大きなズレはないだろうと思う。


歌も踊りも素晴らしかったが、いちばん印象に残ったのは、Hが呟いた『もっと、踊りの幅を広げたいな。』のひと言だった。

彼女は自分史上最高を目指す気だ。


そういう人がたまらなく好きだ。

それは、わたしも、自分史上最高の自分を目指したいと思っているからだ。


自分の道は自分で切り拓くしかない。

誰にも助けてはもらえない。孤高の旅路だ。

けれど、道は違えど、自分だけじゃなく、頂きというゴールに向かって突き進む人たちがいる。その人たちとは、目に見えない絆で繋がっているはずで、その絆は勇気をくれる。

自分を信じ抜く勇気だ。


わたしは、今日、Hからまた新たな勇気をもらった。

感謝したいと思う。

ありがとう!


なにかが動き出す予感からはじまった一日は簡単には終わらない。


非常に重要な報告が突如入る。

予感は的中。


その報告はわたしにとって、素晴らしく輝かしい未来への切符に思えた。

そのことで、事実上も大事な節目の日になる。


青く青く透き通る透明な夕方

月読命が音を鳴らす十六夜

巨大なドラゴンの夜雲

火球の流れ星

海と星空


浮き世に浮かんでは消える

儚き束の間の夢


新しいせかいの幕開け


新しいわたしが始まる。



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2020.3.11 明治神宮