朱里日記

❁小さな自叙伝からはじまる魂の冒険記❁

再会

数日前、8月に浅草の宿屋でお会いした方がふと、脳裏を過ぎった。

初対面だというのに、色んな話をして盛り上がったが、袖振り合っただけと言えばそれだけだったため、深く気に留めることはしなかった。

…しなかったが、昨夜、その方から『何かあったら連絡ちょうだい。』と、電話番号を教えていただいたことを思い出した。

携帯の電話帳を見ると、氏名と、誕生日、なぜか、太陽星座、月星座までメモってある。そう言えば、そんな話もしたのかもしれない。それに、袖振り合うも多生の縁は、前世からのご縁だったではないか。


ということで、早速電話をかけてみる。大した勇気とか要らずに思い立ったが吉日気分で。お出にならなかったため、すぐに忘れた。


すると、今朝その方から折り返しの電話をいただいた。名前を伝えたら『しゅりちゃん?!覚えているよ〜』わたしのことを覚えていてくださったようだ。有難い。話の流れで浅草で再会することに。雷門近くのスタバで待ち合わせてお茶をする。


その方とは、このブログのコアなファンの方がもしもいるなら分かるかもしれないが、長いこと、注目記事1位に君臨していた8/5の《ママとDくん》の話に出てくるママその人である。


8月お会いした時に病院に通っているとおっしゃっていたのだが、わたしと会った以降、更に調子が悪くなり、しばらく大好きなお酒も飲めない時期が続き、塞ぎ込んでいたと言う。ひとりで商売をして娘2人を育てあげた人だ。3年ほど前に商売を辞め、男の人に頼って生きる生き方というものを始めたはいいが、それまでの生き方と180度変わったことで、それまでただの一度も薬など飲んだこと無かった人が、一気に心と体のバランスを崩してしまったらしい。日々忙しいこと、自分のお店を持っているという責任感、ライフワークである仕事こそが、元気の秘訣だったのであろう。そう思うと、具合いが悪くなるのは、容易に想像がつく。ただ、つい最近何かが吹っ切れたように、元気を取り戻しつつあったとのことで、そのタイミングにわたしから連絡がきたことを『嬉しいわ。』と言ってくださった。

今日のママは、薄手の明るいグリーンのタートルネックに、ベージュ系のパンツ、黒のエナメルの紐靴に、髪はアップで、マゼンダピンク系の口紅をしていた。バッグは赤。アクセサリーも抜群に合っている。カラフルなのに、ガチャガチャしていず、自分に似合うものを熟知しているからこそできるお洒落な出で立ちで、圧倒的に美しかった。30年後の理想像だ。


今日も、仕事に恋に家族にと、色んな話ができてとても楽しい時間を過ごした。今日いちばんのエピソードは、1年ほど前に、男の人(いまの彼の友人)に売られた喧嘩を買い、殺し合い寸前の取っ組み合いをしたという話。大笑いした。この人ならやるだろうな、、と自然に思えて笑えた。信念がある人は面白い。言いたいことをはっきり言わずにいられない質なのよ、と言うが、それは個性でありその人の最大の魅力だ。自分の言葉で話すことは、いいことも悪いことも真っ直ぐ相手に伝わる、気持ちがいいことだと思う。


次また会えるのかはわからないが、今日会えたことに意味がある。今日のママもわたしもたくさん笑って話した。笑顔が見れて嬉しかった。


その後、わたしは今日この瞬間のために生まれてきたんだ、と思える場面に立ち会った。

この地球に、いまという時代に、生を受けて42年と64日。そんな瞬間に出会えるなんて、嘘みたいだけど本当だ。幸せすぎて泣いた。わたしの人生はひとつ完成してしまったような気がした。


明日からのことは、明日新しく生まれる私に全て任せた。今夜は、これまでの人生で最高の眠りにつける気がする。安心感に包まれて眠れるのなら、もし明日、目が覚めることがなくとも悔いはない。


今まで生きてくれて、たくさんの素晴らしい体験も経験もしてくれてありがとう。また会えることがあるなら、笑って再会しよう。




さよなら、じぶん。




f:id:like_nanohana:20191203231348j:plain


Good night🌙