朱里日記

❁小さな自叙伝からはじまる魂の冒険記❁

礼状

拝啓 リラさま


本日お昼に、梅干し届きました。

あなたが仰ったとおり、ややヘンテコな造りの容器は、開け方を教えていただいていなければ、恐らくわたしには、半日ほどかけても解明することは難しかったことと思われます。


小包が届くのは嬉しいものです。

封を開け、中からまず手紙が出てくると、なんとも例えがたい幸福感に包まれます。それに加え、添えられていたローズマリーを鼻に近づけ香りを嗅ぎました。とてもよい香りでした。あなたの大すきなWilkinsonの250ml缶は、暑い日のお風呂上がりに素っ裸でぐびぐび飲みたいと思います。笑


わたしは嬉嬉として、お手紙を読み、教え通りに梅干しの入った容器の手前を軽く押して、蓋を開けました。中には、ロック育ちの元気な梅干したちが艶々ピカピカと耀いていて、まるで『げんきですかー!?』と語りかけられたような気がしました。


わたしは瞬く間に元気になり、YouTubeくるりの''ロックンロール''という曲を聴きながら、わけのわからない踊りを踊りました。曲の途中、不二家のレモンスカッシュを飲んだりしながら、自由気ままに踊り続け、天国のドアを叩いたのです。


ロックンロールが終わると、自動で''男の子と女の子''という曲が流れ出しました。

ここで、さっそくいただいた梅干しをおむすびにし、最近始めたぬか漬けの野菜がちょうど漬かった頃合でしたので、ぬか床から取り出し、ペティで切りました。今日は、胡瓜とカブです。


梅干しとても美味しかったですよ。梅の自然な香りと丁度いい塩梅の塩加減から、あなたが心を込めて作ったことが感じられました。思いがけず、しあわせな日本のお昼ごはんとなりました。


一昨日、あなたから以前お借りして読んだ、吉本ばななの''サウスポイント''を読み返していました。そして、まだ見ぬハワイ島に想いを馳せました。これは余談ですが、高校時代、Mという友人に''ハチ公の最後の恋人''を『…しゅり好きだと思う。』と、薦められて読んだことも思い出しました。不思議な偶然です。


最後に、サウスポイントより


''あなたの人生にいっぱいいいことがこれからも起こりますように。

満天の星のように、朝の光のように、きれいな滝の水みたいに、どんどん降り注ぎますように。''



あの空に祈りを捧げます。


2020.5.19   朱里



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メイド・イン・ラブ!!