私が死ぬときは、恐らく自分が最も大事にしているある想いに殉じた死であろうと推察している。その想いを守りぬけるのであれば、わたしは死を迎える時、きっとしあわせだ。
今日は、お稽古の日だった。
先生とすこしお喋りをした。
わたしが先生の踊りに対して抱いている尊敬の類の熱い気持ちを伝えたら、とても喜ばれていた。
あまり褒めてもらえないから、、と照れながらも、わたしが立場とか関係性とか突破らって、ひとりの人間として純粋な気持ちで先生の踊りを褒めまくったことにより、日本舞踊会のタブー、先生と先生の師匠と人間国宝の方との間にある秘密を教えていただくことに。本当の想いは伝わる。
一子相伝。
血の繋がりを超えた魂の繋がりを感じずにはいられない内容に、興味深く話を伺う。
それに加え、坂東流の先代、坂東三津五郎さんと先生との思い出話も。
素晴らしく美しい静かな時間の話。
先生と、三津五郎さんとの魂の絆。
出会いの必然。
人と人とが出会い、各々の人生を築き上げていく。
誰にでもあるたったひとつの物語。
それを教えていただけることの喜びは、計り知れない。
わたしは、たぶん、自分が出会う人全員のそれが知りたいのだ。
聞きたいのだ。
あなたの物語を聞かせて欲しいのだ。
それにはたったひとつ、あなたが自分の物語を思い出す必要がある。
あなたが自覚したその物語は唯一無二。
大好きな漫画や映画の世界と並行して存在する、小さくとも真実の光を放つ希望そのもの。
あなたが、いちばん生きたいと思っているパラレルワールドに生きる自分を見つけ出すお手伝いをわたしはしたいのだと思う。
そして、そこで生きるあなたを見たい。
この、熱い気持ちは一体どこから来ているのだろう。
わたしにもわからない。
けれど、これが真実であることだけは細胞レベルで理解している。
わたしはわたしの王国の完成を目指す!
夜道にミモザ