朱里日記

❁小さな自叙伝からはじまる魂の冒険記❁

ひとり

元旦だが、特に予定はない。


お正月期間の開運アクションというのを目にしたら、お風呂に日本酒を入れて入るというのがあり、やってみる。


なんとなくいつもより温まってる感じがする。お肌もすべすべになってる気もする。とても気持ちがよい。


夕方から実家に顔を出す。

長年これがずっと苦痛だった。

特に身内に会いたいとも会いたくないとも思わないのだが、それはきっと、わたしがあの家族のなかでずっと透明人間のように過ごしてきたことが理由かもしれない。

顔を合わせれば普通に会話をする。笑いもする。何も負の感情などもない。

けれど、わたしは自立したからか、この人たちにもう一生会えないよ、と言われても、別に悲しくも寂しくもないのだ。

薄情なのだろうか。

家族という集合体についてこんなにも熱い気持ちがあるというのに、血縁の繋がりを必要としていない。

どういうわけか、このわたしの思いは説明してもそのまま受け入れられることはないと思う。わからないと思う。同じような気持ちで生きてきた人としか分かり合えないだろう特別な感情がここにある。


ひとりなのだ。どこまでも。

たとえ、愛する人と共に寄り添って生きていようと、どこまで行ってもひとりなのだ。


そのことを悲しいとも寂しいとも思わない。

それが真実だからだ。


最近着たい服がない。

服を買わない代わりに、着物ばかり頂いているので、着物を着た。帯がまだうまくできない。それでも着慣れるには、いっぱい着ることが大事だと思い、実家に着てきた。みんなに ''おかみ''と呼ばれる。悪い気はしない。


なんだろう。

わたしって本当にひとりなんだなぁ。


人が好きだし、人と関わりたいし、人と触れ合いたいし、人を求めているのに、それでもいつもひとりだ。


その事実を前に、真っ直ぐ自分と向き合っている自分がいる。


元旦なのに、なんだかシュールな雰囲気になってしまった。


これを読んで、あなたは何を想うのだろう。わたしにはわからない。

ただ、それぞれの人が、家族について、小さくても受け取ってくれるものがあることを祈る。


最後に。

これだけひとりと言ったが、わたしのゴールには本物の家族がいる。ひとりじゃない。愛のファミリーに囲まれてしあわせに暮らす。その時がきたらはじめて、ひとりじゃないことを知るのだと思う。


それを知る日が来るまでひとりでも生きる。



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鮮やかな色合い