朱里日記

❁小さな自叙伝からはじまる魂の冒険記❁

永遠に

台風一過

今夜は大好きな人たちの実質初LIVEをK祥寺のライブハウスで見た。

歳こそ若くないが、みんな音楽初心者ということもあって、高校生が初めてバンドを組んで学園祭で披露する時のような、初々しさがあり、たまらなく眩しかった。

ミュージシャンを目指して無我夢中で曲作りをして、青春を駆け抜けたのち、見事夢が叶い、ビッグアーティストになった人たちが今日の彼等を見たら、いつの間にか忘れてしまったあの日の純粋な気持ちを思い出して、胸が熱くなるだろうことが想像できた。

ただただ、楽しくて、曲ができてみんなで音を合わせたときの嬉しさそのままで演奏する姿から、いつかの自分が、自分を表現しきれないまま通り過ぎてしまったあの若き日々の満たせなかった心に、熱を注ぎ込んでもらったような気がした。

細胞が喜んでいるのを実感したのだ。

とにかく全力だった。みんなが全力だから、音と音がぶつかり、ボーカルの声もなかなか通らない。

でも、そんなことは大したことではない。
続けていけば自然と上手くなってしまうのだ。ならば、今出せるものは、今しか出せないものという意味でかけがえがない。

荒削りでザラザラで凸凹があるのは、今だけの良さなのだ。ダメな部分を取り繕おうとせずに、真っ直ぐな気持ちをぶつけた今日のLIVEはきっと、わたしの胸に熱く響いたように、彼等自身のなかにも強く刻まれたであろう。

わたしは、とてもワガママだけど、彼等にはずっと永遠にこのままであってほしいと願ってやまない。上手くなんてならないでいいから、ずっとこどものように純粋に音楽であそんでいて欲しいと思う。ファンが一緒に歌い出しちゃうくらいの親近感と、俺たちロックバンドだぜってトンガって走ってる感じの間、紙一重を保ち続けて欲しい。

そして、いつでも新鮮な気持ちで音楽の前にそのままの姿で、立っていて欲しい。

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2019.9.9 夜に咲く向日葵