朱里日記

❁小さな自叙伝からはじまる魂の冒険記❁

台風と神様

強い雨風に打ち付けられている。


窓を開ける。目を閉じて呼吸をする。昼間の空気とはまるで違う。雨も風も透明なのに、不純物が一掃された大気に草木の香りが移り緑色の気配がする。


ここには自然の神様がいるんだ。

そんなことを想う。


目には見えない大きな存在を心で感じる時、自分は生かされていることを理解する。家があるから生きてるわけじゃない。食べ物があるから生きてるわけでもない。仕事をするために生きてるわけじゃない。お金を得るために生きてるわけでもない。


与えてもらった命がある。そして、自然からありとあらゆる無償の恩恵を受け、生かされている。生かされてきた。


人間を生きてる以上、災害は怖い。それが本能だ。しかし、命を乞うために、生まれてからずっとこの命と共にあった自然を恨むことなどできるわけがない。こんな時にできることは、いつもありがとうございます。と、静かに天に祈りを捧げることだけだ。時に、恩恵に感謝を忘れ、何もかもが当たり前になってしまう時がある。そんな時に大切なことに気づかせるために、台風が生まれるとしたら、その真意に気づき、自らの傲慢を正さなければならない。わたしはそう思う。これはきっと神様の教えだ。


いま自分にできることをやる。

愛を捧げる。



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神様の愛の中で生きている